オタゴ大学にてサバティカルをしているワイオミングから来た準教授が今週から2週間ほど滞在している。実は、PhDを終える時に彼のラボの隣の研究室でポスドクの募集があり、応募しようと思ったが、場所がワイオミングであったし、研究室のポスドク(スペイン人、オレゴン州に滞在経験あり)に相談したら、ワイオミングに結婚せずに一人でいくのは大変だと思うよ。その辺の唯一のアトラクションはWalmartだから、とGoogle mapを見ながら教えてくれた。まー、これは昔の話だが、行かなくてよかった、と今でも思っている。

今日はそのサバティカルアメリカ人のセミナーだったが、非常に面白い話を聞けた。私がぼんやりと考えていたことを彼は既にやろうとしている。具体的なヒントを貰うことができた。この研究分野の“流れ”にかなりのっとっているので誰もが思いつくような計画だが、具体的に協力研究者をみつけて実行するのに時間がかかるはずだ。それでも、実行に移すのに躊躇いもなく、やってしまうアメリカ人のいいところだ、と私は思っている。

私のこの研究室でのプロジェクトのひとつに非常に関係していたので、彼も私の持っているデータに非常に興味を持ってくれた。データやネタを公開することに非常に神経質になる信用の置けない人間もいるが、伝統のある研究室の研究者は世界中どこでも繋がっている。誰もが友達の友達とか、同じ研究室出身であるなどである。そんな研究者間の情報交換はほとんどパブリッシュされていないものまで公開しているが、かなり信用商売である。しかもデータや情報を公開することで新たなインプットがあったり、協同研究が始まったりする、という点でよいこともある。