学会後で、疲れ気味。
情報が多すぎて未だに消化不良である。
今回の学会はアメリカ、ヨーロッパの同位体生態学のネットワーク構築のためのプロジェクトの第一期の区切りであったらしく、新しい血を来期に取り入れようとして、フラックス観測に関わる研究だけでなくいろんな分野の人間の発表があった。

感想は、フラックス観測は、とにかく北米のスタイルとヨーロッパのスタイルの違いが色濃く感じられた。北米はとにかくいろんなプロセスをブラックボックスとして扱ってアップスケールして数値をだすやり方。
ヨーロッパはプロセスベースで、細かくデータをとって背景となるプロセスを探っていく積み上げていくやり方。
アメリカは演繹的。ヨーロッパは帰納的。
私はやっぱりヨーロッパのやり方のほうが好きだ。ひとつひとつの現象とプロセスを追っている。
プロセスベースで積み上げたものは壊されにくい。モデルも様々な現象をプロセスベースで積み上げて、構築していくほうが私は好きだ。
アナロジーモデルは汚いと感じてしまう。

でも、いろんなプロセスをブラックボックスとして扱って、マクロスケールの現象を記述して、いわゆる‘環境問題’について提言することは時代に必要なことなのかもしれない。ので、北米流は、一時的に‘有名’な研究者になれるし、政治的にも具体的な数値をだして提言できる研究者となりうるかもしれないなぁ、と感じた。

私は未だもって実学をやっているのか虚学をやっているのか分からないでいるのかもしれない。