研究室から30km離れた調査地のひとつであるスコッチパインの人工林に行った。樹液流のデータ吸い上げとコントロール実験で使う幼樹の掘り起こしという作業をするのが目的であった。
データ吸い上げはロガーのメモリがいっぱいいっぱいになっていたのでちょっと焦る。
幼樹掘り起こしは、計画によると最低20本必要であると見積もったので、重労働を覚悟していた。去年この幼樹掘り起こしに挑戦した同僚は、‘去年は一本も見つけることができなかった’と言っていたので、あまり期待せずに望む。
お手伝いの学生が、‘どうせ期待できないなら、綺麗な場所を散歩したい。’ということで、湖の近くまで自動車を走らせて、その周辺で探すことに。パイオニアな樹であるマツにとって割と開けた空間条件がそろっている湖周辺は良い条件であったらしく、簡単にお手ごろなマツを見つけることができて、二人で狂喜乱舞する。
早速掘り起こし作業を開始する。今日は比較的良い天気で、気温も割高かった。でも、土は凍っていて、スペードを土に突き刺しても石を勝ち割るような音がして、なかなか掘れない。太陽が直で当たっている場所を見つけてその辺りを試したら、比較的うまくいった。私達2人は肉体労働に慣れているとはいっても、か弱いうら若き20代の女性であるので、20本のマツの掘り起こしには、結局3時間を要した。でも、天気も良く、重労働3時間のあとは、かなりハイテンションになって、作業成功に2人ともご機嫌になる。

その後、湖の周囲をちょっと散歩して、湖面に張った氷に石を滑らせて、石を並べたり、穴を開けたりして楽しむ。出来上がった氷上に並んだ石はなぜだか、枯山水を想像してしまうような雰囲気を醸し出していた。写真撮っておくべきだった。←このことでお手伝いのドイツ人女子学生に非難をされる。‘日本人として恥ずべき行為よ!’

その後は、できた氷の穴に石を落とすことができるかどうか、という遊びで再び盛り上がり、これでおそらく1時間は費やしてしまった。

研究室に戻る途中にコーヒー飲みたいねー。ということでカフェを探すが、なかなか優柔不断でカフェを選べず、結局我が家に立ち寄って、エスプレッソを振舞う。

やっぱりフィールドはよいなぁ、と再び実感した一日。