オークランドから来た日本人の研究者とともにカイコウラに行った。アホウドリがみたいというので、アホウドリツアーに申し込もうと考えていたけど、アホウドリツアーは午前中しかなかったので、間に合わなかった。鯨ツアーでもアホウドリが見れるということで船で3時間周遊ツアーに申し込み、鯨というよりアホウドリを期待して乗船した。
天候があまり良くなく、船酔い警告+事前の説明では、鯨も見れないかもしれない、ということであった。鯨が見れない場合は80%リファンドしてくれるという説明だったので、アホウドリだけ見れればラッキーですねーなどと言っていた。
乗り物酔いなど滅多にしない人間だけれども、念のためにと思い、酔い止め薬を飲んで船に乗った。船はがんがん飛ばすし、波は荒いし、視覚の情報と耳の情報が全く合わなくなり、乗って30分後には冷や汗が出てきて、何匹かのアホウドリが飛んでいるのをみて興奮したのは覚えているけれども、一匹目の鯨の出現場所では既に船酔いが完成していて、デッキに出たとたんに吐き気を催し、ゲロ袋へ昼食べたタイカレーを全て戻してしまった。ゲロ袋持ち歩いていてラッキーだった。
それから鯨はあと2匹出現したけれども、私は立ち上がることすらできず、いすに座って朦朧とする意識で船の中にとどまり、帰りに再び胃の底にわずかに残っていたものを全て吐き出し、ゲロ袋を右手に眠りに落ち、気づいたら陸のほうへ戻っていたという素敵なカイコウラ遊船ツアーでした。
夢心地な意識で、鯨を見るという感動も全く味わえずアホウドリを間近でみたという感動は僅かに覚えているけれども、そのあとカイコウラではClay fishを食べる食欲もなくそのままクライストチャーチへと戻ったという素敵な週末を過ごした。

ちなみに今日、NZ人にアホウドリのことを聞いたらダニーデンのほうがアホウドリを見るにはいい場所みたいだということがわかった。